気持ちの切り替えが苦手な人の思考パターンには、特徴があります。その一つが「完璧主義」です。完璧主義の人は、物事を0か100か、成功か失敗かと結果を極端に決めつける傾向にあります。振れ幅にグレーゾーンがないため、気持ちの切り替えが苦手なのです。
実際、「テストで100点取れなかったから自分はダメな人間」「試験に合格できなかったから自分には価値がない」「プレゼンが上手くいかなかったから自分には能力がない」など、一つのことが上手くいかないだけで自分のことをダメだとジャッジしてしまいがちです。
また、他人に対しても厳しく、ちょっと嫌な部分を見つけただけでその人との関係を終わりにするケースもあります。自分も他人も厳しくジャッジするため、どんな物事もネガティブに捉えやすくなってしまうのです。その結果、気持ちの切り替えもできないという思考パターンを作り出してしまっているということになります。
加えて、「変えられないことにこだわる」という思考パターンも大きな原因の一つです。世の中には、自分がどう頑張っても変えられないことがあります。それは他人のことと過去のことです。「あの時こうしていれば」「あんなミスをして恥ずかしい」「あの人がもっとこうしてくれたらいいのに」などと悩んでも、それは変えられません。
このように自分ではコントロールできないことを考え続けると、嫌な気持ちが続くだけでなく劣等感も強くなって、自信喪失してしまうものです。過去の失敗や他人のことに頭のエネルギーを使うと気持ちの余裕がなくなり、気持ちの切り替えもできなくなってしまいます。そうならないよう、変えられることと変えられないことに線引きをして、自分のためになる思考パターンを身につけることが大切です。